【相談】「本当に愛してる?」という気持ちが消えません
【相談者の声】彼の優しさは感じる。でも「本当に愛されてる?」という不安が消えない
相談者:29歳女性・事務職
付き合って3年になる同い年の彼と同棲中。結婚も少しずつ視野に入れているが、「この人は本当に私のことを愛しているのだろうか?」という不安がずっと心の奥に残っている。日々の生活の中で感じる“すれ違い”のようなものが、気になって仕方がない。
記念日や大事な日に素っ気ない彼の態度が気になる
彼は普段から穏やかで、怒ることも少ないタイプ。けれど誕生日や記念日など、私にとっては大事な日に特別な言葉や行動がほとんどなく、どこか素っ気なく感じてしまう。
「彼なりのスタイル」と頭ではわかっていても、毎年そのたびに「私は大切にされているのかな?」という気持ちが湧いてきてしまうのです。
「愛してる」と言葉で言われないと、どうしても不安になる
付き合い始めた頃はよく「好きだよ」と言ってくれていたのに、最近はほとんど言葉での愛情表現がなくなってきた。
彼の態度に冷たさはないし、家事を分担したり気遣ってくれる場面もある。だけど、「言葉がない」と、どこか空白ができてしまうような感覚がぬぐえない。
「私が言葉にこだわりすぎてるのかな」と自分を責めてしまうけれど、それでも“伝えてほしい気持ち”は消えない。
「好きな気持ちが空回りしてるかも」と感じ始めている
私の方がたくさん話しかけて、LINEも送って、会話を盛り上げて、彼に合わせて…そんなふうに頑張っているうちに、ふと「これって片想いみたいだな」と思う瞬間がある。
もちろん彼は私のことを嫌いではないと思うけれど、「同じ温度で好きでいてくれているのか?」という部分には自信が持てない。
“関係が安定した証拠”ととらえるには、どうしてもどこか物足りなさが残ってしまうのです。
なぜ「本当に愛されているのか」不安になるのか?
「彼の優しさは感じている。でも、“愛されている”という実感が持てない」──そんなふうに感じるのは、あなただけではありません。
愛情に不安を覚えるのは、わがままでも重いからでもなく、心が求めている安心感や確信が得られていないことの表れ。ここでは、その不安の背景にある3つの要因を探ってみましょう。
「言葉」や「態度」での確認がないと、不安が生まれる
多くの人にとって、「好き」「愛してる」といった言葉や、日々の小さな気遣いは愛情の“証”のようなものです。
とくに恋愛においては、「言ってくれた」「してくれた」ことで“安心”する気持ちが強く働きます。
彼がどんなに優しくしてくれていても、
- 記念日を忘れる
- スキンシップが減る
- 感謝や愛情表現を言葉にしない
…といった行動が続くと、「私のこと、本当に好きなの?」という疑問が浮かびやすくなります。
これは、「確認できない=ない」と感じてしまう不安の本能的な働きとも言えるでしょう。
過去の恋愛経験が“疑う心”の根になっていることも
愛情への不安は、過去に誰かに傷つけられた経験が影響していることもあります。
たとえば──
- 裏切られた
- 一方的に終わらせられた
- 相手の本心が見えなかった
…といった恋愛を経てきた人は、「また同じことが起きるかも」という無意識の防衛反応が働くのです。
今の彼が悪いわけではなくても、心が“安心しきれない”のは、過去の記憶が警戒心を生んでいる可能性もあります。
「愛情の表現方法」が違うと、すれ違いが起こる理由
カップル間において、「愛情の伝え方」は人それぞれ違います。
あなたが「言葉」や「記念日」に重きを置いているのに対し、彼は「一緒にいること」や「日常の安定」が愛情の形だと感じているかもしれません。
つまり、「愛していない」のではなく、「伝え方が違う」だけというケースもあるのです。
ですが、そうした価値観の違いをお互いに理解していないと、
- 「どうして言ってくれないの?」
- 「そんなことで不安になるの?」
…と、すれ違いが広がってしまいます。
重要なのは、“自分がどんな愛され方を求めているか”を知ることと、彼とその感覚をすり合わせていくことです。
“愛されていないのでは”という思い込みの落とし穴
彼との関係に不安を感じると、「もしかして、愛されていないのかも…」という思いが頭をよぎることがあります。
でも、その感情がすべて“事実”とは限りません。
ときに私たちは、思い込みや心のクセによって「愛されていない」と感じてしまっている場合があるのです。
「私はこんなに頑張ってるのに」が苦しさを生む
「こんなに尽くしてるのに」「思いやっているのに、なぜ伝わらないの?」──
そんな思いが強くなると、知らず知らずのうちに“報われなさ”が苦しさに変わっていきます。
本来、愛情表現は見返りを求めるものではないはず。
でも、「与える側ばかり」になってしまうと、バランスが崩れ、「自分ばかり頑張っている」という不満や疲労感が積もっていきます。
その結果、相手の愛情を受け取る余裕も失われてしまうのです。
「期待通りに愛されたい」気持ちが自分を縛ってしまう
「こうしてくれたら嬉しいのに」「記念日はこうしてほしい」──
愛されたい気持ちには、“期待”がつきものです。
でもその**“理想の愛され方”と現実にギャップ**があると、「愛が足りない」と感じてしまうことがあります。
たとえば、
- プレゼントがないとガッカリ
- LINEの返信が遅くて不安
- 愛の言葉がないと満たされない
…こうした場面は、“期待のかたち”が先行してしまっている状態です。
相手の気持ちを受け取る余地よりも、「こうしてほしい」が強くなりすぎると、相手も「何をしても満足してもらえない」と感じて距離をとってしまうこともあります。
「不安=本当の気持ち」ではないこともある
不安が心に浮かぶと、それが“真実”のように思えてしまいます。
でも、実際には不安は「感情の反応」であり、「事実の証明」ではありません。
たとえば、
- 疲れていて返信が短くなった
- 余裕がなくて冷たい態度になってしまった
…そんな一瞬を、「愛情がない」と早合点してしまうことも。
大切なのは、「今の不安は、何から来ているのか?」を見つめ直すことです。
愛されていないと決めつける前に、気持ちの整理や対話の余地を持つことが、不安を乗り越えるきっかけになります。
「愛されてる実感」が持てないときに見直したい視点
彼と一緒にいても、どこか満たされない──
それは「本当に愛されているのかな?」という不安が心に根を張っているからかもしれません。
でもその不安をそのままにしてしまうと、やがて関係そのものに影を落としてしまいます。
「愛されている実感」が持てないときは、自分の中の**“受け取り方”や“見方”**を少しだけ見直してみることが、突破口になることがあります。
「相手なりの愛情表現」に気づけているか?
人にはそれぞれ、「愛情の伝え方」に個性があります。
ある人は言葉で「好きだよ」と伝え、ある人は行動で示します。
たとえば、
- 寡黙だけど体調を気遣ってくれる
- 言葉少なでも必ず迎えに来てくれる
- 自分の話をよく覚えていてくれる
…そんなふとした気遣いの中にも、**“相手なりの愛”**が込められている場合があります。
「愛されていないかも」と感じる前に、“愛を感じ取る感覚”が狭くなっていないかを振り返ってみることも大切です。
「自分が愛されている」と思える瞬間を書き出してみる
不安や不満が募っているときほど、過去の“嬉しかった瞬間”を忘れてしまいがちです。
そんなときは、紙やスマホのメモに「愛を感じた瞬間」を書き出してみるのがおすすめです。
- 疲れてるときにそっと手を握ってくれた
- 一緒にいると安心して眠れる
- 何も言わずにコーヒーを入れてくれた
──こうした小さな場面が、本当はたくさん積み重なっているかもしれません。
「ない」と思っていたものが、「あった」に変わるだけで、心の見え方がやさしく変わることがあります。
「愛情確認ゲーム」に疲れていないかを振り返る
「もっと好きって言ってほしい」「もっと優しくしてほしい」と求めすぎて、
いつの間にか**“試すような関係”**になってしまっていませんか?
確認ばかりしてしまう背景には、
- 自分への自信のなさ
- 過去の傷つき経験
- 相手を信じきれない不安
…といった要素が隠れていることがあります。
愛情は“問い詰めて得るもの”ではなく、お互いに信じて育てていくもの。
相手を試すことに力を注ぐよりも、「どうすれば心がつながるか」を考える時間に変えていけたら、関係そのものが少しずつ楽になっていくはずです。
どうすれば「愛されているか不安」が減っていくのか?
「彼のことは好き。でも、なんとなく不安が消えない」──
そう感じるのは、あなたが真剣に愛と向き合っている証拠です。
ただ、その不安を抱えたままでは、せっかくの関係に疲れやすくなってしまうことも。
では、どうすれば「愛されてる不安」が少しずつ軽くなるのか?
ここでは実際に多くの相談でも使われている3つの視点をご紹介します。
「愛されたい気持ち」にフタをしないことが第一歩
「愛されたい」と思うのは、当たり前の気持ち。
けれど、こんなふうに思っていませんか?
- 「重いと思われるかも…」
- 「わがままだって思われそう」
- 「察してくれないならもういい」
このように“遠慮やあきらめ”で気持ちにフタをしてしまうと、
逆に不安が心の奥で大きくなっていきます。
大切なのは、「愛されたい」と思う自分を否定しないこと。
その気持ちに**“正直になれる自分”**でいるだけでも、関係の透明度が少しずつ変わってきます。
「こうしてくれると嬉しい」と伝える練習をしてみる
「好きって言ってほしい」「たまには手をつないでほしい」
──そんな気持ちを持っていても、うまく言葉にできないことってありますよね。
でも、相手にとって**“何をすると喜ばれるのか”**は、言われないと気づけないことも多いものです。
おすすめなのは、責めるのではなく、「お願いベース」で伝える練習です。
✅ NG例:「なんで連絡くれないの?」
✅ OK例:「仕事終わったら一言LINEくれたら嬉しいな」
✅ OK例:「『お疲れさま』って言ってくれるだけで元気出るの」
このように、「こうしてもらえると嬉しい」という肯定ベースの伝え方ができると、相手も受け止めやすくなり、関係性にあたたかさが生まれます。
自分の“満たされ方”を相手に押し付けない工夫も大切
「こうしてほしい」を伝えることは大切ですが、
同時に「私の理想通りに愛してくれなきゃイヤ」というスタンスになっていないかも振り返ってみましょう。
人によって「愛の表現方法」はまったく異なります。
- 言葉で伝えるのが得意な人
- 行動で示すタイプの人
- 一緒にいること自体が愛情表現の人
自分の“満たされたい形”だけを絶対視してしまうと、本当はちゃんと愛されているのに気づけなくなることもあります。
大事なのは、「自分の望み」も大切にしつつ、「相手の表現方法」も尊重すること。
このバランスを少しずつ整えることで、愛情の循環がスムーズになっていきます。
【整理ワーク】「本当に愛してる?」と思ったときの3つの視点
「本当に私のこと、愛してるのかな?」
ふとよぎるこの不安。
相手を責めたいわけじゃないのに、モヤモヤが心を支配してしまう瞬間ってありますよね。
でも、その不安には**“気づくヒント”**が隠れています。
ここでは、そんなときに立ち止まって考えてみてほしい3つの視点を紹介します。
ノートやスマホのメモなどに書き出してみることで、自分の気持ちが整理しやすくなりますよ。
① 自分が不安になる「きっかけ」は何か?
まず最初に考えてほしいのは、「どんなときにその不安が強まるのか?」という点です。
たとえば──
- 記念日なのに連絡が遅かったとき
- 自分からのLINEにそっけない返信が続いたとき
- 他のカップルの話を聞いたあとで、比べて落ち込んだとき
こうした「引き金」には、自分の心のパターンが表れていることがあります。
不安は“急に湧いてくる感情”ではなく、小さなサインの積み重ね。
まずは、自分の感情が動く瞬間を見つめてみましょう。
すると、「不安の正体」に気づけるきっかけになります。
② 相手はどんな行動で愛情を示してくれている?
「言葉で『好き』って言ってくれない」
「記念日にサプライズなんてしてくれない」
そんなふうに“足りないこと”ばかりに目が向いてしまうと、
**相手の「してくれていること」**が見えなくなってしまいます。
たとえば──
- 毎日同じ時間に連絡をくれる
- 重い荷物を持ってくれる
- 会うたびに「体調どう?」と気にかけてくれる
これらはすべて、**言葉には出さなくても「あなたを想っている証拠」**かもしれません。
「足りないもの」に目を向ける前に、
**「あるもの」「すでに与えられているもの」**に目を向ける視点をもってみましょう。
③ 自分の「愛されたい姿」は、現実的か?
「もっと言葉で伝えてほしい」
「毎日会いに来てほしい」
「記念日には完璧に祝ってほしい」
それは本音かもしれませんが、少しだけ立ち止まって考えてみてください。
それは“現実的”な願いでしょうか?
もちろん、理想を持つのは悪いことではありません。
でも、その理想が相手にとって無理のあることや、苦しくなる期待になっていないかを見直すことも大切です。
もし「こうであってほしい」という気持ちが強すぎると、
“相手の愛”を素直に受け取れなくなってしまうことも。
自分の「愛されたい姿」が、今の相手とすり合わせできるものか?
その視点で見直してみると、関係の現実的な輪郭が少しずつ見えてきます。
【まとめ】「愛されてるかわからない」と悩むあなたへ
「本当に愛されてるのかな…」
そんな不安に包まれる夜、きっとあなたは相手を大切に想っているからこそ、苦しくなっているのだと思います。
でも、その気持ちは「ダメなこと」でも「重いこと」でもありません。
「不安になること=愛されていない」ではない
私たちは、誰かを大切に想えば想うほど、
**「この気持ちは相手に届いているかな?」**と不安になるものです。
愛されているか不安になることは、
必ずしも「相手の愛が足りないから」ではなく、
**「自分が愛情をどう受け取るか」「どう確かめたいか」**という感覚に深く関係しています。
不安になったときは、愛を疑うのではなく、確かめ合う機会にしてみてください。
「安心したい」と願う自分を否定しなくていい
「また不安になってる…私って面倒な人間かも」
そんなふうに、自分の感情を否定してしまいがちな方も多いです。
でも、「安心したい」と思うのは、誰にとっても自然な感情です。
その気持ちは、あなたが恋愛に真剣に向き合っている証でもあります。
不安な自分も、心配性な自分も、そのままでいい。
「安心したい」と感じたときは、そのままの気持ちを自分で認めてあげましょう。
「信じられる関係性」は、ふたりで育てていける
どんなに相性が良くても、「不安ゼロ」の関係は存在しません。
でも、“話し合える”“安心できる”“信じ合える”関係は、これから一緒に育てていくことができます。
- 不安になったときに、自分の心の声を見つめること
- 相手に思いを伝えること
- 小さな気づきを積み重ねていくこと
それらの一つひとつが、**ふたりの絆を深めていく“土台”**になるのです。
「愛されているかわからない」と悩んでしまうあなたに伝えたいのは、
その悩みもまた、恋愛に本気だからこそ生まれた感情だということ。
大切なのは、その不安を一人で抱え込まず、言葉にしながら確かめていくこと。
そうして、あなたが「安心できる」と思える関係を、ぜひ育てていってください。
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