【相談】「もう引き返せない」と思って結婚を進めています
【相談者の声】「ここまで来たら、もう引き返せない」と感じている
▼相談者のプロフィール
相談者プロフィール:31歳・会社員の女性
2年付き合った同い年の彼と婚約。両家の顔合わせも済み、式場やドレスも決まり、入籍日も迫っている。周囲は祝福ムードで「幸せだね」と言ってくれるが、なぜか気持ちがついていかず、ひとり不安を抱えている。「ここまで準備してきたのに、今さら迷っているなんておかしいのかな…」と自分を責めてしまう日々。
式場予約、両家顔合わせ…もう後戻りできない状況
・結婚式の準備が着々と進み、すでに「引き返せない」という空気ができあがっている
・ご祝儀の話や新居の契約など、現実的な決定が進むことで「今さら止められない」感覚に
・家族や友人も喜んでくれているぶん、自分の不安を言い出しにくくなっている
「このまま進むしかない」と自分に言い聞かせている日々
・「きっと大丈夫」「不安なんて誰にでもある」と自分を納得させようとしている
・不安や違和感にフタをして、感情を抑える癖がついている
・周囲の期待に応えなければというプレッシャーが強く、本音を見失っている
「本当にこの人と一生を共にしていいの?」という小さな迷い
・彼に大きな問題があるわけではないが、どこかで「決定打」がない気がしている
・日常のやり取りや考え方に小さなズレを感じてしまう
・この迷いが「ただのマリッジブルー」なのか、「結婚を考え直したほうがいいサイン」なのか分からない
なぜ「もう引き返せない」と思ってしまうのか?
結婚を目前にして「迷い」が生まれても、多くの人が「ここまで来たんだから進むしかない」と思ってしまいます。
では、なぜそう感じてしまうのか──その背景には、さまざまな“無言の圧力”や心理的なハードルがあります。
周囲の祝福や準備の進行が“戻れない圧”になる
- 式場予約や招待状の送付など、外部へのアナウンスが進むほど「もう止められない」と感じやすい
- 両家の顔合わせ・両親の喜び・友人の期待など、「周囲を巻き込んでしまっている」ことがプレッシャーに
- 自分だけが不安を抱えているように思えて、「こんな気持ち、誰にも言えない」と孤立してしまうケースも
「期待を裏切りたくない」気持ちが自分の声をかき消す
- 両親や親しい人が喜んでくれているからこそ「裏切ってはいけない」と思ってしまう
- 「祝福される=正しい道を選んだ」と思い込んでしまい、本音を見失いやすい
- 「自分の不安より、周囲の気持ちを優先しよう」とするクセが、無意識のうちに働いていることもある
お金・時間・労力をかけた“引き返しにくさ”
- 結婚式の予約金、ドレス選び、新居の契約など、費用がかかることによる「もったいなさ」
- 何ヶ月もかけて準備してきたプロセスが「すべて無駄になる」という感覚
- 自分だけでなく親や親族、彼の家族も関わってきたという“責任感”が、足を止めにくくする
“このまま進むしかない”という選択がもたらすリスク
結婚準備が進んでいると、「ここで迷っている自分がダメなんだ」と思い込んでしまう方は少なくありません。
でも、本当は──その「モヤモヤ」を無視して突き進むことのほうが、もっと大きなリスクになることもあるのです。
「納得してない結婚」が後悔に変わる可能性
- 「自分の気持ちは置いてきぼりだった」と、数年後にふと感じる瞬間が訪れることも
- 表面上は問題がなくても、ふとしたときに「なぜあのとき…」という後悔が湧いてくる
- 「あのときやめておけばよかったのかも」という思いが、関係のどこかに影を落とす場合もある
我慢のスタートは、心の溝を生むきっかけになる
- 不安や違和感を飲み込んで始めた結婚生活は、「我慢」が前提になってしまいがち
- 相手の何気ない一言や態度に「やっぱり…」と違和感がよみがえることも
- 小さな我慢が積もることで、「本音を言えない関係」に変わっていく危険もある
「迷い」を無視しても、不安は消えない
- 「考えないようにしよう」としても、不安や違和感は心のどこかに残り続ける
- 一見幸せそうな日々のなかで、ふとしたときに「何かが違う」と感じてしまう
- 本当の意味で前に進むためには、「いま抱えている気持ち」と向き合う時間が必要
「でも今さら…」と思ってしまうときの心の整理法
結婚準備が進んだ今、「やめたい気持ちがあるけれど、もう遅い」と感じている人は少なくありません。
けれど、“今さら”という言葉に縛られて、本音を見ないふりをしてしまう方が、もっとつらくなることもあります。
「式をキャンセルする=失敗」ではない
- 結婚式や婚約のキャンセルは、“失敗”でも“恥”でもありません
- むしろ「自分の気持ちを無視したまま進む方が危険」と捉える人も増えています
- 人生は取り返しのつかないものではなく、途中で“軌道修正”する自由があります
「間違っていた」と気づけるのも、大切な経験
- 結婚直前での迷いは、相手への不満だけでなく、自分の価値観を再確認するタイミングでもある
- 失敗ではなく、「自分にとって何が大切か」を知る貴重な機会
- 「気づけたこと」を肯定的にとらえることで、その後の選択に納得できるようになる
進むか引くかではなく「立ち止まる」時間を持つ
- すぐに「別れる」「続ける」と白黒つける必要はありません
- 一度、“結婚”という前提から離れて、「今の気持ち」と丁寧に向き合う時間を持つことが大切
- 決断よりも、「自分が何に迷っているか」に気づくことが第一歩
結婚の決断に必要なのは「納得感」と「安心感」
結婚を前にしたとき、
「本当にこの人でいいのか?」
「今の気持ちのままで進んでいいのか?」
と迷うのは、決しておかしいことではありません。むしろ、「ちゃんと自分の人生を選びたい」という真剣な気持ちの現れです。
結婚に必要なのは、誰かの“正解”ではなく、自分自身が「納得できているか」「安心できるか」。ここではその視点を整理してみましょう。
「好き」より「この人と生きていきたいか」
- 結婚の決断には、「好き」という感情だけでは足りないと感じる人も多いもの
- 大切なのは、「日々の暮らしを一緒に積み重ねていけるか」という視点
- ドキドキや情熱より、「この人となら大丈夫」と思える“穏やかな確信”があるかどうかを見つめ直してみてください
安心して本音を出せる関係か、見直してみる
- 気持ちを隠さずに話せるか、無意識に我慢していないか
- ケンカしても関係を修復できる信頼があるか
- 「遠慮せずに本音を言える」という安心感は、長い結婚生活の基盤になります
結婚は“正しさ”ではなく“自分軸”で選ぶもの
- 「みんなが祝福してくれているから」「条件がいいから」といった“外側の正しさ”に引っ張られすぎていないか
- 一番大切なのは、「自分が納得してこの人と一緒にいたいと思えるか」
- 結婚の本質は、“選んだ相手とどう生きていきたいか”という“自分軸”で決めることです
【整理ワーク】「本当に望んでいること」は何?
「迷っている理由が自分でもよく分からない」
「考えれば考えるほど、気持ちが混乱してしまう」
そんなときは、一度「頭の中」を言葉にして整理することが大切です。
ここでは、自分の本心に近づくための3つのステップをご紹介します。
「自分が不安に思っていること」を書き出す
- まずは、思い浮かぶ不安や違和感をすべて紙に書き出してみましょう
例:この人と会話がかみ合わない/自分らしくいられない気がする/式の準備が苦痛 - 「どうせ…」と否定せず、些細なことも正直に
- 書くことで、自分が何に引っかかっているのかが具体的に見えてきます
「やめたい」のか「不安なだけ」なのかを分けて考える
- 書き出した不安を、以下の2つに分類してみましょう:
① “彼との関係に起因する”不安(例:「一緒にいると落ち着かない」)
② “状況的・環境的な”不安(例:「親に申し訳ない」「式をキャンセルしたくない」)
- 「彼に対してどう感じているか」と「結婚というイベントへのプレッシャー」は分けて考えると、自分の本音が見えてきます
- 「やめたい」のではなく、「ただ怖いだけ」かもしれません
数年後の自分がどう笑っていたいかを想像する
- 5年後、10年後の自分を想像してみてください
・どんな毎日を過ごしていたい?
・隣にいるのが今の彼で、あなたは笑っていられる? - 未来の自分が「当時の自分、よく決断したね」と思えるような選択をすることが大切です
- 今すぐ答えを出すのではなく、「どんな人生を歩みたいか」という視点で自分に問いかけてみましょう
【まとめ】“もう引き返せない”ではなく、“自分で選び直す”ことが大切
結婚は人生の大きな節目です。
そのため、「ここまで来たのに」「今さらやめるなんて」と、自分に言い聞かせてしまう人も少なくありません。
でも、本当に大切なのは「この先、自分がどう生きたいか」を軸に決めていくことです。
「ここまで来たのにやめるの?」という声に惑わされないで
- 式場の予約、両親への挨拶、周囲の祝福…たしかに引き返しづらい環境はあるかもしれません
- でも、「ここまで準備したから」という理由だけで結婚を決めてしまうのは、本当に自分のためになるでしょうか?
- 一番大切なのは、周囲の声ではなく「あなたの気持ち」です
「進むこと」も「やめること」も、自分の人生の選択肢
- 「進む」ことだけが正解ではありません
- 今のモヤモヤを無視して進むことで、あとから後悔してしまうケースもあります
- 一方で、「やめる」選択をしたことで、自分らしい人生を歩み直せた人もたくさんいます
- どちらを選ぶにせよ、“自分で選んだ”という感覚が、後悔のない未来を支えてくれます
「納得して決めた」と思える未来をつくるために
- 「あのとき立ち止まってよかった」と思える日は、きっと来ます
- 後悔しないためには、“気持ちにフタをしない”こと
- 迷っている今こそ、自分と向き合うチャンスです
- 「誰かの期待」ではなく、「あなたが本当に納得できる答え」を選んでください
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